以下は、当社プロデューサー・岡和正と、戦国マーケティング株式会社の福永雅文社長との 対談形式のメルマガの一部です。 ※戦国マーケティング?のHP、メルマガ登録はこちら⇒http://www.sengoku.biz/index.htm
▼「笑いバカ一代」の信念と感性▼
福 “ゴリラの鼻くそ”に出会う前は街の酒屋さんだったとのことですが?
岡 はい。島根県平田市という人口たったの3万人の街で酒屋をやっておりまし た。過疎な上にコンビ二やディスカウンターが出てきたために、店はジリ貧。 そんな時、息子が東京の大学に行くっていうもので、金がかかる。こりゃ、 なんとかしなければと、妻の実家が作っている黒豆の薄甘納豆でも売ろうか と思っていたのです。
その黒豆の薄甘納豆をお茶うけに地元の落語仲間と雑談していたら、ボソッ と「なんか、ゴリラの鼻くそみたいだな、これは。しわしわで真っ黒で」と いう運命の一言が出たのです。そのときピーンときたのです。こりゃ、おも しろい。それを商品名にしたら売れるのではないかと思い、商品化しました。
福 ちょ、ちょっと待ってください。確かにおもしろい。結果から見れば大成功 だったわけですが、常識的にはお菓子に、食べるものに“鼻くそ”という名 前はつけません。その非常識な発想方法に、私は興味があるのです。反対意 見もあったはず。
岡さんは落語がお好きとのことですが、その辺りに、その発想の源があるの ではないかと思っているのですが、いかが?
岡 さすがですな。そこを見抜きましたか。実は、私は「笑い」をライフワーク にしているのです。酒屋時代にも地元で落語同好会を作り、プロの落語家を 招いて定期的に寄席を開催していました。笑いも酒も健康のもとという考え で、結果としてお客さんとの関係づくりにも大いに役立ちました。私自身は 落語はしません。プロデュースが好きなのですね。
福 落語もニッチな趣味ですよね。寄席を主催するプロデューサーは地元ではオ ンリーワンの存在でしょう。究極のニッチはオンリーワンです。この辺りが 既にランチェスター的ですね。「笑い」ということに相当なこだわりがある のではないでしょうか。
岡 “ゴリラの鼻くそ”のパッケージ裏面には「笑い一番 味一番」というキャ ッチコピーと「笑いと黒豆は健康のもと」という文章を入れています。これ が私の信念です。ですから「笑売堂」という屋号も登録しました。
こんな私ですから、正直、こと「笑い」に関しては、うるさいと自負してお ります。“ゴリラの鼻くそ”と耳にしたときに、笑いとして成立するギリギ リのところでセーフだと感じたのです。ギリギリだから過激でおもしろい。
“ゴリ鼻(略称)”がヒットしたら、すぐに類似商品が出てきました。“マン トヒヒの鼻くそ”“クジラの耳くそ”“ゾウのうんち”…、どれもたいして 売れていないはず。これらは私の感性では、アウトなのです。ここは論理で はない。感性の問題です。
もちろん、反対されました。というか、全員反対(苦笑)。家内も「お父さ ん、ふざけるんじゃない、そんな名前のお菓子が売れるわけないでしょ。第 一、恥ずかしくて嫌だ」と。ほかの人も、反対するのもバカバカしいと。
福 確かに感性の問題ですね。と同時に私は、信念の問題だとも思います。信念 の裏づけのない小手先の差別化は通用しない、というのが私の考えです。マン トヒヒやクジラは差別化にすらなっていない。ただの追随商法で、ランチェ スター的にもNGですね。
私は「戦略バカ一代」を自称していますが、岡さんは「笑いバカ一代」です ね。HPのドメインも“hanakuso”です。しかもドットJP。“鼻くそ”に 命をかけている。
岡 それは私にとっての最高のほめ言葉ですね。ありがとう。 |